旧多武峰街道を木階段や橋で整備
万葉展望台から石舞台へ
800メートル間の景観を修復
明日香村の東側に連なる山々は「多武峯(とうのみね)」と呼ばれています。ここに中臣鎌足と中大兄皇子が蘇我氏打倒の密議をこらしたという「談山(たんざん)神社」があり、神社から尾根沿いに明日香の里へ下っていく古道が「旧多武峯街道」です。
今回は、街道の途中にある「万葉展望台」(標高470m)から、我々のクラブハウスや石舞台へと下っていく800mの荒れ果てた区間を整備しました。
急傾斜で登り降りに危険な個所には長さ80センチ、縦横10センチの角材でそれぞれ階段を作り、延べ75段にわたる木階段を設置して鉄筋で固定。せせらぎが古道を横切るハイカー泣かせの難所には、長さ4m、幅60センチの木橋を作って架けました。さらに街道を塞いでいた巨岩を動かし歩きやすくしたほか、倒木を撤去し雑草を刈り清掃し、景観を修復しました。
万葉展望台で作業開始前の打ち合わせ。まずストレッチ体操で体の準備
作業前の荒れ果てた街道。ここに木橋を架ける予定
作業前日、街道を塞いでいた岩を、景観ボランティア明日香が誇る機動班が出動して撤去。これで本番の作業準備OK
傾斜35度の坂道を登り降りして、各作業現場へ資材を運び込む
せせらぎが街道を横切って流れる難所に、橋を架ける作業スタート
難工事の末、木橋が完成!
散乱する木を、街道脇に片付ける
階段を一段ずつ丹念に設置、鉄筋を打ち込み固定
台湾から参加したボランティアも指導を受けながら階段づくりに全力投球
万葉展望台からの眺望。この日は午後から雨が降りそうな雲行き。葛城、金剛山系、二上山、畝傍山、大和の山々がかすんでいた
万葉展望台で全員集合の記念写真。
皆さん、参加ありがとうございました
活動日程
2016年11月19日(土)〜21日(月)
作業地
上居(じょうご)大字内の旧多武峯街道万葉展望台から明日香の里に下る800mの区間の景観修復作業
参加者 36人
内訳 ボランティア 23人(うち台湾から3人)
上居大字 8人、
明日香村地域振興公社
(あすか夢耕社)5人
飛鳥歴史講話(1)
「怨霊になった女たち・・・井上内親王の生涯」
古代民俗研究所代表 大森 亮尚先生
飛鳥歴史講話(2)
「キトラ古墳・・・四神の館で考える」
明日香村教育委員会文化財課 高橋 幸治先生
・講話「上居の歴史と風習」
上居大字 山本八十男総代
・講話「談山神社と御破裂山と僧兵たち」
三木 名誉会長